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診断・治療機能を一段と向上を目指して大規模増改築工事中

2017年05月16日

徳島赤十字病院 事務部長 真鍋文雄

 当院の施設は平成18年5月に移転新築したもので、約30,000m2の敷地に免震構造の地上9階建、延べ床面積約40,000m2の建物を有しており、病床1床当たりの床面積は約100m2と中規模の急性期病院としては広い部類の規模となっています。設備面では総額で約70億円の医療機器等の備品類を備えており、これも高い装備レベルとなっています。

 しかし、急激に進歩する医療技術に対応し、多様化する患者ニーズにお応えするには、新築から10年が経過した施設では多くの面で限界が生じてきており、この抜本的な改善を図るため、昨年3月から大規模増改築事業を実施しています。

増築棟 本年9月末 竣工 11月下旬診療開始予定

がんの診断・治療機能の強化

 当院はがん診療連携拠点病院の指定を受けており、我が国の死因のトップにあるがんの診断・治療機能の向上は、当院にとって極めて重要な課題です。
 PETは、がんの検査に有益な放射線機器として認知されていますが、装置を設置するには広いスペースと放射線の散乱を防止する特殊な遮蔽構造が必要となり、当院の既存施設での導入は困難なため、今回の増築建物でこのスペースを確保し、最新のPETを新設します。また、胃や大腸等の内視鏡検査室を2倍に拡張して検査能力を強化します。更に、がんの治療機能としては、がんの放射線治療装置であるリニアックを増築建物で最新機器に更新します。合わせて、抗がん剤による化学療法を外来で行う治療室も2倍に拡張します。
 これらの取り組みで、がんの診断・治療機能は大きく向上することになります。

高額医療機器の更新による診断治療機能の強化 

 当院は高額医療機器では現在4台の血管撮影装置が稼働していますが、6年を経過した3台を最新機器に更新し、更に1台を追加して5台体制にします。このことにより、当院が得意とする心臓や脳、肝臓等の血管系疾患の診断治療機能が更に強化されます。

個室の増加 

 当院の一般病室は、4床室等の多床室を設けておらず、個室と2床室のみで構成しており個室率は43.3%と個室の多い病院といえます。しかしながら、個人のプライバシーが尊重される社会環境の中、患者さまの個室希望は非常に強く、現在の個室数では患者さまの要望に応じ切れない状況にあります。そこで、今回の増築により個室を68室増加(病床数405床は変更しません)させ、個室数率を62%まで高めることにしました。療養環境が大幅に改善されます。

教育研修機能の強化

 急性期医療の提供を将来にわたって確保するには優秀な医療技術者の育成が不可欠です。当院では、医師を始めとした若い医療技術者の育成に努めていますが、今回の増築棟には、シミュレーター等を用いて救急処置や外科的処置等のトレーニングが行える「スキルスラボ」という専用の研修室を新設します。この設備は院外にも開放し地域の若手医療スタッフのレベルアップに努めたいと思っています。

駐車場

 工事期間中は外来用駐車場の約半分が工事区画で使用できなくなっており、皆様に大変ご不便をおかけしていますが、完成後は増築棟の1階部分はピロティーとし外来用駐車場としますので、工事前の駐車台数は確保します。ピロティー部分の60数台分は屋根付き駐車スペースとなりますので、雨天での利用には格段に利便性が向上するものと期待されます。

その他

 健診部門は増築建物に移し、PET健診等の新たなメニューを盛り込んで充実させます。また、発災が危惧される南海地震の津波対策として、増築棟の屋上を地域住民の皆様の避難場所として利用していただけるよう、屋外の避難階段を設置します。発災時この階段は、地域住民の皆様の判断で休日や夜間でも利用できる機能としておりますので、皆様の安全安心に貢献できるものと思っています。
 また、当院の医療機能の提供を支えるスタッフのための施設として、会議室や休憩室、更衣室等の施設も充実させることにしています。

 以上、当院が施工中の増改築事業の概要をご説明しました。本年9月末に増築棟が竣工し、11月後半には新たな機能を付加した徳島赤十字病院としての診療がスタートする予定です。その後、約半年をかけて既存施設の改修工事を実施し、来年6月には全ての増改築工事が完了します。
 当院は、“断らない医療”を理念としてこれからも医療機能の充実に努めて参りますので、引き続き皆様のご理解とご協力をお願い致します。