〒773-8502
徳島県小松島市小松島町字井利ノ口103番
電話番号:0885-32-2555(代)
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駐車場利用は、原則24時間以内に限らせていただきます。入院患者さまご自身の駐車はご遠慮ください。やむを得ない事情により駐車される場合は、1日につき1,000円の駐車料金をいただきます。またご家族であっても、入退院時の送迎や手術日当日、当院からの要請でお越しいただいた場合を除き、有料となっています。ご協力をお願いします。
*1:外来棟2階「外来総合案内」「A・Bブロック受付」で駐車券をご提示ください
*2:病棟スタッフに駐車券をご提示ください
無人管理となっていますので、ご質問等ありましたら外来棟2階「外来総合案内」までお声かけください。
南小松島駅より徒歩約10分
JR四国
「日赤病院前」または「日赤病院玄関前」下車すぐ
とくしまバスNavi
診療の最前線
徳島赤十字病院
循環器内科 弓場 健一郎(月曜日外来)
下肢閉塞性動脈疾患(lower extremity artery disease: LEAD)は、動脈硬化により下肢の血管が閉塞することが特徴であり、世界中で約2億人の患者が罹患していると推定されています(※)。通常、弾力性がありしなやかな状態の動脈が、高血圧や高脂血症、喫煙、加齢などにより、厚く硬くなった状態が動脈硬化です。足の血管の血流が悪くなり、足の冷えやしびれ、歩行時の足の疲れ・痛みなどの症状が起こります。進行した場合、小さな足の傷から潰瘍や壊疽が発生し、下肢切断を余儀なくされることもあります。
※ Fowkes FG, Rudan D, Rudan I, et al. Comparison of global estimates of prevalence and risk factors for peripheral artery disease in 2000 and 2010: A systematic review and analysis. Lancet 2013; 382: 1329–1340.
血管を拡張させる薬や血栓ができにくくする抗凝固薬、抗血小板薬などを症状に応じて内服していただきます。
無理のない範囲で歩くなど、足を動かすことで側副血行路(下肢の毛細血管)を増やすという報告もあり、下肢の血流の改善につながります。
運動療法と薬物療法を行い、さらなる症状改善が必要な時には、狭窄または閉塞した血管を広げて血流を回復させる血管内治療を行います。カテーテルを動脈内に挿入し狭いところや閉塞したところで風船をふくらませ、場合によりステントを置いて再び狭くなるのを防ぎます。多くの患者さまは2泊3日入院で行っており、患者さまの負担も少なく入院期間も短く済みます。また、単に風船で行うだけでなく、治療後再狭窄を予防するための薬剤溶出性バルーンや薬剤溶出性ステント、ステントグラフトといった最新式の新規デバイスの適応を考慮し適切に使用しています。
動脈硬化が進行すると、血液中のカルシウムが沈着して硬くなる重度の石灰化を伴うことがあります。この場合、これまでは血管内治療にて血管を十分拡張することができず、ステント治療や薬剤塗布型バルーンの効果を生かすことができませんでした。
そこで新たに2023年10月から、浅大腿動脈から近位膝窩動脈の重度石灰化病変(ステント内病変を除く)を対象とした国内初の回転式アテローム切除アブレーション式血管形成術カテーテルシステムが当院でも使用可能になりました。四国では2番目の導入とのことです。
このアテレクトミーシステム(血管内の狭窄物を取り除く器具)は、浅大腿動脈から近位膝窩動脈において、薬剤塗布型バルーン治療の前拡張に使用するバルーンカテーテルが通過しない、または硬くて拡がらない石灰を有する病変に対して使用するデバイスです。コンソールからの電気エネルギーにより、カテーテル先端部のディスタルカッター及びエクスパンダブルブレードを回転させ、病変部を切削・破砕吸引することで硬い石灰化を除去し、前拡張を容易にする目的で使用されます。薬剤塗布型バルーン(DCB)と併用することで、血管内治療の成績の向上が期待されています。
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