凍結細胞の使用期限と廃棄

2024年1月29日

当科では自家移植の適応のある患者さまやドナーさまから採取した末梢血幹細胞を専用フリーザーで凍結保存しております。しかし、残念ながら疾患に対する治療が奏効しない、もしくは疾患以外の患者さまの理由により移植適応がなくなることや、将来の治療に備えて造血細胞を保存するも10年以上が経過し、今後、使用予定のない細胞も増えてきました。その結果、幹細胞の凍結保管場所が不足し、現在治療中の患者さまに必要な末梢血幹細胞の保管場所の確保が難しくなってきております。

つきましては、当院で自家・同種末梢血幹細胞やドナーリンパ球の凍結細胞の推奨使用期限は保存日から5年間とし、使用しないことが確実な細胞ならびに、保存期間が10年を超える凍結細胞、また今後使用する見込みがないと当科において判断した凍結細胞に関しましては、2024年1月以降、順次廃棄する方針といたしましたのでご了承くださいますようお願い申し上げます。

過去に当院にて自家末梢血幹細胞採取を受けられた患者さま、もしくは同種末梢血幹細胞採取やドナーリンパ球採取を受けられたドナーさま

末梢血幹細胞・リンパ球などの凍結保存された造血細胞の中で、保存期間が10年を超えた凍結細胞は廃棄させていただきます。

以上のことは、当院の輸血療法委員会にて審議の上、病院長より承認を受けております。なお、今後は細胞採取についての説明の折に、保存期間や廃棄についてもご説明し同意をいただくこととしております。凍結細胞の廃棄に該当する患者さまならびにご家族の方、ドナーさまは、本通知でもって個別なお知らせに代えさせていただきたいと思いますので、何卒よろしくお願い申し上げます。