〒773-8502
徳島県小松島市小松島町字井利ノ口103番
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駐車場利用は、原則24時間以内に限らせていただきます。入院患者さまご自身の駐車はご遠慮ください。やむを得ない事情により駐車される場合は、1日につき1,000円の駐車料金をいただきます。またご家族であっても、入退院時の送迎や手術日当日、当院からの要請でお越しいただいた場合を除き、有料となっています。ご協力をお願いします。
*1:外来棟2階「外来総合案内」「A・Bブロック受付」で駐車券をご提示ください
*2:病棟スタッフに駐車券をご提示ください
無人管理となっていますので、ご質問等ありましたら外来棟2階「外来総合案内」までお声かけください。
南小松島駅より徒歩約10分
JR四国
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とくしまバスNavi
からだにやさしい治療センター
徳島赤十字病院
整形外科 武田 芳嗣(火曜日外来)
肩関節は動きを最大限に確保するために、上腕骨頭の関節面と接する肩甲骨の関節面(関節窩)は上腕骨頭側の1/3程度しかありません。そのため骨だけでは非常に不安定な状態です。そこで肩関節を安定化するために、関節唇とよばれる繊維軟骨が関節窩をぐるりと一周土俵の俵のように囲んでおり、そこから上腕骨頭に向う関節包靱帯がくっついています。骨頭が抜けようとするとこの関節唇と関節包靱帯が緊張して脱臼を防いでくれますが、抜けようとする力の方が強いと多くの場合、関節唇が関節窩からはがれてしまい、脱臼してしまいます(バンカート病変)。はがれた関節唇が元の位置に自然にくっついてくれれば脱臼を繰り返すことはありませんが、多くの場合、自然に治ることはありません。特に若いときに脱臼すると反復性となる確率が高く、10歳台で脱臼すると7割以上が反復性になるといわれています。一旦反復性になると脱臼回数が増えるに従い、関節窩と上腕骨頭の骨が摩耗していくため、さらに抜けやすくなってしまいます。したがって、初めて抜けた場合は必ずしも手術を考える必要はありませんが、2回、3回と脱臼を繰り返すようになったら、早めに手術をすることが望まれます。
手術は関節窩の骨欠損が大きくない場合は、関節鏡視下に行います。カメラで関節内を観察しながら、関節窩に3~5個のシューチャーアンカー(特殊な糸やテープがついた小さなねじで、PEEKと呼ばれる骨と硬さが類似するプラスチックや吸収性の素材でできている)を埋め込み、付属する糸を関節唇に通して固定します。合併損傷がなければ1時間前後で終わります。
しかし関節窩の骨欠損が大きい場合、特にラグビーや柔道など再脱臼のリスクが高いスポーツを行う場合は、この関節鏡視下の手術では不十分であるため、烏口突起移行術(Latarjet法、Bristow法)を行う必要があります。烏口突起は肩甲骨の一部で上腕二頭筋腱短頭と烏口腕筋の腱からなる共同腱がついています。この共同腱をつけたまま烏口突起を根元から切離して、肩甲下筋を繊維方向にあけて関節窩前方に移行し、スクリューで固定します。あわせて剥離した関節唇も修復します。
いずれの方法でも、修復した関節唇が関節窩に生着するまでには長期間を要します。術後は約4週間、装具にて肩関節を固定し、12週までは筋力訓練など、肩に負担のかかることは禁止します。13週目から筋力訓練を開始し、半年前後での競技復帰を目指します。
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